偽薬のミステリー パトリック・ルモワンヌ著

偽薬=プラシーボ、この不思議な現象こそ、心身相関現象を解明するカギとなると私は思っています。前にあげたプラシーボの本は、その現象がいかにすごいかを実例を挙げて示したものです。これは、偽薬というものの、医学全体における意味、役割に正面から取り組んだ本です。
偽薬=プラシーボは通常医学で使われる薬剤に本当に有効性があるかどうかを確認するために、二重盲検法という実験的薬剤投与の際に使われますが、実際の治療には決して使われることはありません。今は情報開示、人権、知る権利など過去のどの時代よりも医学の透明性が強調されていますので、患者をだますような治療は絶対にできないわけです。しかし、医学すくなくとも臨床医学、特に治療には実は科学性+魔術性が内包されていたのです。それは如何に排除しようとしても、人が人である限り排除することはできません。それなら、それを意識的に利用することはできないのかという問いかけができます。この本はそれに取り組んでいます。実際、二重盲検などで分かっていることに、偽薬はどのような疾患にも30%くらい効果があります。単純な数量化はできませんが、人には平均してその程度の自然治癒力があるということです。それをさらにパワーアップすれば、今使っている薬剤も他の治療法も減らせるかもしれない・・。時に、奇跡的治癒という言葉を聞きますが、それは、この自然治癒力が最大限に発揮される条件が整ったときに起こるのでしょう。
今後、医学の中で偽薬について真面目に取り組む時代がくることを願わずにはいられません。
偽薬のミステリー

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